課題解決に取り組むお泊りデイサービス

近年、高齢者とその家族のニーズの高まりから注目を集めているお泊りデイサービス。利用対象は通いの介護サービスを受けている要介護者で、受け入れる施設も宿泊できる環境が整っていることが条件となっています。お泊りデイのサービスがあることにより、サービスを受ける本人やその家族の負担は大幅に軽減されるという利点があります。しかしながら、利用者の急増により高齢者を受け入れる側の負担も増加傾向にあるようです。常日頃から多くの仕事に追われている介護スタッフにとっては、お泊りデイの受け入れにより仕事が増えるという課題を抱えています。

日中のデイサービスとは異なり、お泊りデイの場合には介護保険の適用外となります。そのため、これまで受け入れるために必要な人数や防火対策、耐震性などの細かな規定やルールが策定されておらず、運営上の不備や不都合も生じていました。現場で仕事をこなす介護スタッフにとっても、何かと不安や懸念事項にさいなまれることもあったのです。

このようなお泊りデイの現状に対して、所轄する厚生労働省や自治体が改善策として、ガイドラインの策定に乗りだしました。具体的な取り組みとして挙げられるのは、施設に必ず一人は看護師を配置することやスプリンクラーの設置義務など。まだまだ改善すべき点があることは事実ですが、これらの対策がなされることで、現場で働く介護スタッフにとっても安心感を持つことができると同時に、利用者により良いサービスを提供できるようになりました。