ショートステイとの違いは何?

在宅介護の負担軽減や高齢者の生活の質向上を目的としたサービスとして注目されているお泊りデイとショートステイ。どちらも一時的に施設で介護サービスを受けられるという点では共通していますが、サービス内容や利用目的、費用負担などに違いがあります。

お泊りデイは、日中に行われるデイサービスの機能に加え、夜間も宿泊できるサービスです。日中は他の利用者と一緒にレクリエーションや食事などを楽しみ、夜間は施設内で就寝します。施設によっては、個別の部屋が用意されている場合もあれば、相部屋の場合もあります。お泊りデイの主な利用者は、日中は自宅で過ごしているものの、夜間は一人暮らしで不安を感じる高齢者や、家族の介護負担軽減を目的とするケースが多く見られます。日頃からデイサービスに通い、顔なじみのスタッフや利用者との交流の中で安心して過ごせる点がメリットと言えるでしょう。

一方、ショートステイは、短期間施設に滞在し、食事、入浴、排泄などの介護や機能訓練などのサービスを受けることができます。利用期間は数日から数週間程度と、お泊りデイに比べて長期間の利用が可能です。在宅介護者の病気や旅行、冠婚葬祭など、一時的に介護が困難になった場合に利用されることが多いです。また、退院後のリハビリテーションや在宅生活へのスムーズな移行を目的とした利用も見られます。

費用面では、お泊りデイは介護保険サービスに分類されるため、利用料金は要介護度に応じた1割または2割の負担となります。一方、ショートステイは、施設によって介護保険サービスと自費サービスの両方が提供されています。介護保険サービスの場合は、利用料金は要介護度に応じた1割または2割負担となりますが、食費や居住費などの費用は自己負担となります。自費サービスの場合は、全額自己負担となります。

このように、お泊りデイとショートステイは、サービス内容や利用目的、費用負担などが異なります。どちらのサービスが適しているかは、高齢者の状態や家族の状況などを考慮して、ケアマネジャーに相談しながら決めることが重要です。